ニュースや新聞で、不祥事を起こした官僚や政治家が「大臣官房付に異動になった」などとよく目にしますよね。
そのような報道を聞いて、「大臣官房付とは何?」「どのような部署で何の仕事をしているの?」と思われたことがある方も多いのではないでしょうか。
日常では馴染みのない言葉ですが、実は私たちが働く民間企業にも「大臣官房付」と似た役目を果たす部門があることをご存じですか?
そこで、今回のこの記事では
- 大臣官房付とは何?
- 大臣官房付の仕事内容は?
- 大臣官房付に異動や更迭で部署は?
- 大臣官房付に解雇は?
についてご説明します。
ぜひ最後までご覧ください。
大臣官房付とは何?
大臣官房付とは、大臣官房の「補佐」や「手助け」を行う立場で、次の大臣官房候補といったイメージです。
読み方は「だいじんかんぼうつき」または「だいじんかんぼうづき」です。
一般企業でも「課長付」や「部長付」といったポジションがあり、会社によって考え方は異なります。
一般的に「~付」というポストは
- 次期役職候補(期待されているパターン)
- 役職を外れた人の引き受け先(扱いに困ったパターン)
上の2つに分かれます。
1.の例では、栄転に際して、人事の配属日などの関係で数日間無役となる場合や、組織体制の見直し中で、まだ適するポストが用意できていない場合、などがあります。
2.の例では、トラブルを起こした職員の処分が決まるまでの暫定的な肩書きとしてや、役職を外された人の受け皿として使われることもあります。
大臣官房付の仕事内容は?
「大臣官房」とは、日本の内閣府や各省庁すべてに置かれる部局のことで、職員人事、事務の調整、広報、会計、法案の審査などを担っています。
民間企業の総務部のような立場ですね。
なので、例えば総務省の「大臣官房付」の仕事内容としては、総務省の人事や会計、広報など事務全般の指揮を執る大臣官房の補佐をする仕事、ということになります。
大臣官房付に異動や更迭で部署は?
それでは、大臣や国会委員長、審議官など官庁の役員が「大臣官房付に異動」ということは、何を意味するのでしょうか。
それは、事実上の「更迭(こうてつ)」である場合が多いとみられます。
更迭(こうてつ)とは、ある地位・役職にある人を解任し、他の人を代わりに充てることを指します。
簡単に言うと、元の役職を外れたということですね。
官僚が更迭されて大臣官房付になる場合、同じ省庁内で役職のみが変わるのが一般的のようですね。
つまり一般企業でいうところの「部署異動はない」ということになりますが、異動時点での組織体制や、次のポストの定員などによってケースバイケースと思われます。
ところで、大臣官房付に異動になるとお給料はどうなるのでしょうか。
一般的に、民間企業などでは「役職定年」という言葉があるくらいですから、役職を外れると年収が下がることが多いです。
また、不祥事など問題を起こして「大臣官房付」に更迭されると、「減給」などの懲戒処分とセットになることもありますので、その場合一時的にお給料がダウンします。
大臣官房付に解雇は?
大臣官房付に解雇はあるのでしょうか。
よく「大臣官房付(即日辞職)」なども耳にしますが、これは大臣官房付を解雇になったということなのでしょうか。
大臣官房付・即日辞職とは、大臣官房付のポストについていた人が民間企業や他の役所などへ出向するとき、一旦公務員を辞職してから移籍するということです。
「退職出向」といい、一定期間の出向の後に、再任用という形で公務員に戻ります。
この場合、一定期間後復職し、再任用されることが担保されています。
なので、「大臣官房付・即日辞職」とは、必ずしも解雇されたということではありません。
ただ、位の高い役職にいた人が問題を起こして「大臣官房付」になるケースでは、元の地位を外されたことによりプライドが傷ついたり、周りの目が気になったりして、職場に居づらくなる人もいますよね。
そうなると、自主的に退職せざるを得なくなり、解雇されたも同然かもしれません。
大臣官房付とは何で仕事内容は?異動や更迭で部署は変わって解雇は?まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、以下の内容をまとめました。
- 大臣官房付とは何?
- 大臣官房付の仕事内容は?
- 大臣官房付に異動や更迭で部署は?
- 大臣官房付に解雇は?
「大臣官房付」とは、大臣官房の補佐的な役割で、そもそも大臣官房とは、民間企業の総務部が担うような、省庁全体の舵取りをする部署ということが分かりました。
総務、と聞くと大臣官房も少し身近に感じますよね。
また、大臣官房付に異動になる場合は、昇格の前の暫定的なポジションとしてあてがわれるポジティブなケースと、地位をはく奪された人の受け皿的に使われるネガティブなケースがあります。
このような内容を理解してニュースを見ると、「この人はどちらのケースでの異動かな?」などと推測することもできますので、報道を聞くのが楽しくなりますね。
ニュース番組や新聞を見るときの参考にしていただけると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。